民主主義も、社会主義も、共産主義も
2010年12月29日
結局のところは、理想でしかなく。突き詰めてみれば、思想自体は素晴らしいが、それを運用するのが人間である以上、どんな理想も人間の我欲思惑で汚されてしまう。宗教と同じである。どんなに素晴らしいバイブルやコーランなど経典があろうとも、それを読み理解する人間が、自分たちの都合に合わせて読んでしまえば、そこに解かれている理想とは真反対になってしまう。
民主主義も、社会主義も、共産主義も、それぞれに長所も短所もあるが、思想通りに教えを実践すれば、どれも素晴らしい考え方である。だが、運用する人間の自分勝手な解釈により、皆退廃してしまう。一体この世に本当の意味での理想郷などあるのであろうか? 人間がこの世を支配する限り、在り得ない夢のまた夢であるようにしか思えない。人間ほど、愚かな生き物はいない。自らの煩悩により、自らの首を絞めている。そのことに気付いていても、そんな愚かさから脱却することができない。その結果、現世であるこの世を地獄と化している。何とも愚かしいことか。
人間とは、欲望と憎悪や嫉妬に塗れた救いようのない生き物だ。本来、人間も動物である。過去や未来に囚われず、今この瞬間を一生懸命生きればよいのだ。しかし、他の動物以上に頭脳が発達してしまったが上に、余計な欲が強くなり、人を傷つけ自分をも傷つける。地球上で最も愚かしい生き物となってしまった。この愚かしい魔法から、人間が解き放たれる方法は一つ。それは、愛の力によるのみである。何も恋愛のみのことではない。愛こそのみが、欲望や憎悪、そして、嫉妬までをも和らげることができる。だが、その愛の力が、現代社会、特に日本では著しく低下してしまっている。このことに気付かなければ、政治も、経済も、良くなるはずがない。日本人全体が、幸せを感じられるようにはならない。一部の人間のみが、満たされても何も変わらない。我欲を捨て、自分が帰属するこの国を愛することで、初めて我欲も自然と満たされる。そんな世の中になってほしいものだ。それには、私たち一人一人がそのように変わらなければならない。自己中心ではなく、我欲ではなく、自分たちが帰属する社会、即ち日本という国を本気でよくしようと思わなければ。そう強く信ずる。