東京電力技術畑の幹部による技術に頼りすぎの後手後手判断
2011年3月14日
福島原発事故に関する、東京電力技術畑の幹部による後手後手の判断が、事態を悪化させている。技術面に頼りすぎた判断が、大いに問題である。もっと早くに海水を注入するべきであったのに、それをすると再起不能になることを恐れ、何とかしようとすることが結果的に後手になり、人々への危険度を高めている。このことは、総務畑が東電の主流だったころ、彼らがよく指摘していた点だ。技術畑の人々は技術を過信しすぎ、また自分たちの技術力を過信しすぎ、人命優先という意味での危機管理が損なわれる傾向があることを、東電総務系の人々がよくいっていたことだ。その懸念が現実化している。
そして、問題は、政府がそんな東電内部の状況も把握せず、東電に負んぶに抱っこで対応をしていることである。その結果、記者会見でも、東電の言いなりで官房長官も嘘をつくことになっている。だが、それは官房長官ならびに政府の判断ミスであり、責任転嫁することはできない。
今為さなければならないことは、政府は政府で独自の判断で動くべきことである。関係企業の言うなりで動けば、結果それらの企業の手先でしかなくなってしまう。独自で判断で決断を下すべき。何も専門的なことはわからなくてもよい。政府に独自で、原発施設、1キロ目、2キロ目、3キロ目、4キロ目、5キロ目という形で放射能被爆検査を行えばよいのだ。そのデータに基づき、関係企業に振り回されない決断をくだせばよいのだ。それが、国民に対しての誠意というものだ。