ユタでのバス横転事故
2010年8月13日
ユタ州でバス横転事故があった。
運転手は日本からの留学生とのこと。
一報を耳にして、
居眠り運転かなと私も思った。
だが、
他にも原因があるのではとも思った。
案外、
日本人は、
西海岸で運転する時に気をつけなければならないことを
知らない場合が多い。
日本と同じつもりで運転している留学生や駐在員も多い。
だが、
実際には日本と気象環境が違い、
アメリカ西海岸は非常に空気が乾燥しているのだ。
航空自衛隊の戦闘機パイロットが、
アメリカ西海岸での演習訓練で、
飛行してみて初めて空気の乾燥度の違いを理解できたといっていたが、
その通りで車の運転でも注意しなければならないことがある。
よくある事故は、
風により砂が道路の上を舞い、
その砂に車が乗ると、
ハンドル操作がまったくきかなくなることによる事故だ。
特に、
道路の幅は広く、
まっすぐの一本道だと、
遂日本よりスピードをだしてしまう。
実際制限速度も日本よりも高いので、
景色も広々と障害物がないことも手伝い、
アクセルを踏み過ぎてしまう。
だが、
一旦砂に車がのってしまうと、
アイス・スケートと全く同じ状態に陥り、
操縦不能になってしまう。
しかし、
このことを知っている日本人は少ない。
私は、
アメリカ在住中、
演習にきた自衛隊の車両に同乗していて、
この現象による事故にあったことがある。
車はクルクルと映画のように回転し、
最終的には太平洋に落ちてしまった。
眼前に海が見えるまでは、
これで最期かと思った。
まるで007の映画のようであった。
浅田真央よりも勢いよく車はクルクルと回転して、
海に真っ逆さまに落ちてしまった。
崖の高さは約13メートルから15メートル。
断崖であった。
よく助かったと後で思った。
カリフォルニアのハーストキャッスルを過ぎた辺りでのことであった。
砂浜の横道でもなかった。
だが、
乾燥しているので、
砂が舞うのだ。
今回の事故現場を見ても、
周囲は砂漠のような乾燥した地であった。
実際、
ネバタからユタ、アリゾナの辺は非常に乾燥していて、
アメリカらしい風景のところだ。
私も車で走行したことがあるが、
スピードも出しやすい。
砂が舞う条件もそろっている。
多分運転手自身も
キツネにつままれたような思いでいるのではないか。
まあ、
今のところ、
裁判になることを想定して、
多くは語らぬように弁護士に言われているのであろうが。
郷に入ったら郷に従えで、
地元の環境をもう少し入念に調べておく必要があるのではないか。
お金をもらって案内をするのであるならば。
人の命を預かるのであるから。