政財界倶楽部         (恩田将葉見聞録)

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麻生太郎内閣総理大臣が定額給付金に固執する理由

麻生太郎内閣総理大臣が定額給付金に固執する理由
2009年4月22日

 読者の皆様もご存知のように、内閣総理大臣には、表に公表されない裏金が用意されている。裏金というと何だか犯罪の臭いが漂うように思えるがそういうことではない。そして、そのお金は現金で首相官邸内にある総理の執務室の金庫に保管されている。このお金は、計上されていないが、総理大臣が即座に、そして、自由に使えるお金だ。だからといって、私利私欲のために使ってよいというものではない。あくまで、日本国を運営していくにあたって、総理大臣が必要とする諸経費として作ってある裏金だ。どこの会社や組織でも、同じようなことをやっている。一つの組織の長ともなれば、即座に必要とする目に見えない経費が色々と掛かる。そこを賄うのが、この裏金である。その金額は定かではない。だが、万が一に備え、即座に使えるお金として何十億円かが用意されている。

 同じようなことが、自民党内でも行われている。自民党総裁が、臨機応変に即応態勢で使えるお金が、自民党総裁室の金庫に用意されている。これも裏金である。ハッキリとした金額は、こちらの場合も分からない。だが、数十億と言われている。勿論、総理総裁が私利私欲のために自由に使えるものではない。自民党のために必要な時に、総裁の判断で即座に自由に使えるお金として用意されている。多くの場合は、選挙資金として使われると言われる。突然行われる選挙に備え、結党以来、大切に積み立てられてきた裏金ということだ。使って減れば、またあの手この手でこの総裁室の金庫を現金で埋めるようにしてきた。

 ところが、時代の流れとともに、法律的な縛りが強くなり、昔ほど容易に裏金をプールすることが、一般企業にとっても政党にとっても難しいことになってしまった。そのような状況は、政治家にとっても同じことだ。日本における政党政治では、選挙の度に莫大なお金が消費される。だが、政治資金規正法など、色々な法律によって政治家は雁字搦めになっており、昔のように容易に金集めができない。せめてもの抜け道として、政治資金規正法なるザル法が制定されたのだ。今回小沢一郎の秘書と西松建設の問題で露呈した、あの方程式だ。あの方程式は、政治家が企業から金を徴収できるように、政治資金規正法設立の際に意図的に作った抜け道だったのだ。ところが、今回の事件で、最後の砦であった抜け道までもが閉ざされることになり、どれだけ多くの政治家が心中穏やかではないことであろう。

 少々、話が横道に逸れた。ここで、本題に入る。問題は、なぜ麻生総理が、定額給付金案を出し、ここまで固執して実行したかということだ。答えは極めて簡単だ。要は、自民党の金庫にお金がないのだ。弾がなければ戦えない。選挙で戦うことができないので、自民党のお金ではなく、何とか国庫の中から国民を買収するためのお金を捻出できないかと考えだされたのが、定額給付金なのだ。言い方は悪いが、他の先進国に比較して、日本国民の政治に対する意識は非常に低い。政治民度は、地球上に数ある国々の中でも下位に属する。結局、議会制民主主義とは名ばかりで、実際には、金をバラ撒かないと選挙には勝てない。それが、日本の議会制民主主義だ。

 それではなぜ、今回こんな定額給付金という形で国のお金をばら撒いて、自民党に有権者の気を惹こうと考えたのであろうか。今までだって、選挙は同じように行われてきたわけだ。だが、今までこんなことが行われたことはない。この答えも簡単だ。今までは、自民党総裁室の金庫に蓄えられたお金で、選挙を勝ち抜いてきた。ところが、今回、自民党の総裁室にある裏金金庫が空だから、このような苦肉の策を麻生総理は考え付いたのだ。逆にいうと、この策を考え付いたので、総理の芽が薄かった麻生太郎代議士が一転総理大臣の座を手中におさめることができたのだ。

 それではなぜ、自民党総裁室の金庫が空なのか? 読者の皆様誰もが抱く疑問だろう。そもそも、福田前総理大臣が突如辞任した理由もここにある。福田前総理は、要は臍を曲げたのだ。総裁室の金庫が空で、どうやって選挙を乗り切れというのだ、と真っ赤に顔を染めて怒ったと漏れ聞く。いくら総理大臣が国の長だといっても、お金がなければ何もできない。ましてや、自民党総裁が、無一文で選挙に勝てるわけがない。だが、負ければ、全ての責任は総裁である自分に掛ってくる。そう思った福田前総裁は、「金庫が空では戦はできぬ、責任だけ被せられるのは御免だ」というようなことを遠まわしにいって、突然総理の座を降りたのだ。なぜなら、当時選挙の臭いが漂いだし、与野党の議員達の間でも選挙のことが囁きだされたからだ。

 この隙に乗じて、麻生代議士は自民党総裁の座、そして、総理の座を奪い取ったのだ。それは、金庫が空なのに、負けると分かっている選挙に向かって総理になりたがる自民党議員は誰もいない。運がいいといえば運がいいのかもしれない。だが、実質、貧乏クジを引き、「火中の栗を拾う」ということだ。文字通り、総理就任後、麻生総理は悪戦苦闘七転八倒している。就任当時よりも痩せ細り、祖父吉田茂を意識した微笑みも、最近では見られなくなった。

 そのような状況下、我々有権者としては、もう一つ疑問を感じざるを得ない。一体、自民党総裁室の金庫のお金は何処にいったのか、という疑問だ。福田前総理が使い込んだのでも、麻生総理が使い込んだのでもない。小泉元総理の後、総理の座を継承した安倍元総理が総理総裁の座にいる間に、自民党総裁室の金庫にある裏金が1円残らず忽然と消えたのだ。勿論、忽然という表現をしたが、張本人の安倍元総理自身と側近の皆様は、当然のことながら何処に消えたかも、何故消えたかもご存知なのだ。そのことで、安倍元総理は精神的にかなり追い詰められ、あの様な形で総理の座を突然投げ出された。そして、福田前総理が、そんな事情も知らずに祭り上げられ総理の座に就いたのだ。ところが、総理総裁に就任してみると、自民党総裁室の金庫は空っぽで、福田前総理は烈火のごとく怒ったといわれている。

 昭和の時代とは違い、法律の縛りも厳しくなった昨今、小沢一郎が師と仰ぐ田中角栄が永田町を闊歩していた時代のように、一朝一夕で金庫内を裏金で満たすことは出来ない。だとすれば、空の金庫で総裁の席に座るということは、貧乏クジを引くのと同じことだ。吉田茂を祖父に持つ麻生総理としては、例え貧乏クジだとしても、そのクジを引き総理の座に就かない限り、祖父という大きな壁を乗り越えられなかったのであろう。実際には、総理になっても資質が伴わなければ、国民の支持も得られず、祖父吉田茂を乗り越えたことにはならないのだが。それでも、麻生氏は貧乏クジを引いて総理になった。定額給付金という苦肉の策を編み出して。だが、全ては私利私欲私心でのこと。そんなことでは有権者である国民は騙せない。その証拠に、支持率は低迷している。これが、定額給付金に関しての真相だ。

 だが、未だ一つだけ疑問が残る。それは、安倍元総理が、総裁室の金庫の中身を何に使ってしまったのかということだ。真面目で通ったあの安倍元総理でさえこの有様だ。正に、永田町とは魑魅魍魎が住み付く恐い所なのだと実感させられる。「桑原、桑原、触らぬ神に祟りなし」 これでは、日本の国が良くなるはずがない。嘆かわしいことだ。
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by seizaikai_club | 2009-04-22 15:09 | 政治
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「政治をもっと身近に」をスローガンにして、日本人にもっと「愛国心」を喚起すべく語る。
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政財界倶楽部代表  恩田将葉
 「政治をもっと身近に」をスローガンに、一人でも多くの日本国民が政治に関心を持ち、参加してくれるよう、執筆活動、出版活動等を通じ「愛国心」啓蒙活動をしている。国際化が進む世界の中で、日本の政治も若者の手で変革しなければならない!!

 政財界倶楽部代表恩田将葉は、 アメリカ合衆国カリフォルニア州で約9年間生活。その間、サン・フランシスコ州立大学(San Francisco State University, SFSU)国際関係学部で国際関係学と政治を学び、朝鮮半島問題専攻で卒業。その後、暫くアメリカで現地法人の会社(People Intertrade, Inc.)を経営した後帰国。帰国後は、記者と編集者を経て出版社である株式会社ぴいぷる社と株式会社政財界出版社、そして、夕刊紙「内外タイムス」を発行する株式会社内外タイムス社の社長に就任。活字業界一筋に生きてきた。現在は、経営から一歩引き、国際情勢ならびに政治を中心に、ジャンルを問わず執筆活動を継続中。プロの文士として、随筆、小説、脚本等あらゆる分野で執筆活動を展開し、文章を綴ることを天職としている。そのかたわら、日本に、嘗てのごとく「愛国人」を増やすべく、「政治をもっと身近に」をスローガンに、自ら「政財界倶楽部」を運営している。

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